2023年の春先、妻がとある友人のツイートをLINEで共有してきた。
「これ素敵！ともきちもカメラはじめたら？」
その日は友人の旦那の誕生日。ツイートにはその旦那ではなく友人の写真が添えられ、こう綴られていた。
「3年前、彼女（私）の趣味に合わせる為だけに買った一眼レフカメラ。そんな彼がプレゼントに『オールドレンズが欲しい』と言ってくれただけでも嬉しいのに、今ではこんな自然な表情まで切り取ってくれる。」
思わず微笑んでしまう素敵な投稿だったけれど「オールドレンズ」が何かも知らない当時の僕。咄嗟に妻へ「俺はドーナツのオールドファッションの方が好きかな〜」と、はぐらかすようにくだらない返事をした。
その翌月、僕はカメラを買った。投稿の最後の一言が息をのむほど美しく、涙がこぼれるほど愛おしかったから。文章はこう締め括られていた。
「普段は言わないけど、カメラ越しの貴方の世界にいる私が1番好きだよ。」
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